古代建築ゼミ
古代建築の造形原理、設計・施工方法、技術的特質を「造る立場」から再検討。
日本及び東アジア各国の古代建築(6世紀〜12世紀頃の建築)を対象に、その造形原理、設計・施工方法、技術的特質を検討していくことを目的に研究を実施しています。
古代建築は現存遺構の棟数が限られており、また保存修理においても明治以降に複数度の解体修理を経ていることもあって、実物に基づく様式や技術の研究は高い解像度で進められてきました。もはや行うべき研究は残されていないと思われている節もあります。しかし平城宮跡における建造物復元事業にともなう古代建築研究の中で、新たな視点から古代建築を見つめ直すことが進められつつあります。それが、「造る立場からの研究」というものです。古代建築の研究は、構造、意匠、技法の側面ごとに細分化されて緻密に行われてきましたが、設計方法、施工方法といった全体的な視点に立った研究は意外に抜け落ちていました。上部構造が失われた遺跡における復元事業は、様式だけでなく、技術だけでもない、それらを総合して「造る立場」に立った視点が求められるところに大きな特徴があります。この事業は古代建築がいかに造られたかを深掘りすることで初めて推進できるという側面を持っており、副産物として新たな古代建築研究の視覚を生むこととなりました。
本ゼミではこうした視点に立ち、古代建築を「造る立場」において捉え直し、新たな技術研究を推進していくことを目指して活動しています。
運営方法
現在は清水の個別研究テーマに従って、清水及び朱を中心に研究室メンバーとの共同により各研究を推進しています。日本国内の古代建築や遺跡の現地調査を随時行うと共に、他の研究テーマと合わせて中国、韓国の古代建築、遺跡の現地調査も行っています。両国の研究者との交流も積極的に行います。現在の外部資金として、清水が研究分担者を務める2件の科研費・基盤研究(A)(「『建築古材博物館』―法隆寺建造物古材を基点とするデータベース構築―」(研究代表者横山操氏)、「アジアにおける工匠関連史料にもとづく建築生産史の再構築と技術蓄積・伝播の解明」(研究代表者海野聡氏)がこの研究と関連しています。